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ゴースト・イン・ザ・シェル

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『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観てきました

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そうです

『攻殻機動隊・ゴースト・イン・ザ・シェル』のハリウッドリメイク版です

ただタイトルに『攻殻機動隊』の文字は見当たりませんでした…コノはなしはのちほど

先ずは定番の但し書きから…

『ネタバレ注意!』でっせ(笑)

士郎正宗原作の『攻殻機動隊』はいろんなヒトがアニメ化してそれぞれの主観で若干ストーリー(キャラクターの設定)が違うんで『攻殻機動隊のパラレルワールド』とfumixはとらえています

それにしても25年も前のマンガが日本はおろか世界のクリエーターたちに制作意欲を沸き立たせるなんてコトがスゴいと思いません?

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アノ『マトリックス』もコノ影響を受けてるのは首の後ろにプラグを繋ぐシーンからも明らかですよね

『攻殻機動隊』のパラレルワールドには公安9課にフューチャーした刑事モノや電脳化や義体化をフューチャーしたモラルとか思惟的なモノなど多々あります

今回はハリウッド版なんですっかりドンパチモノの公安9課よりだと思ってました

ところがソレはイイ意味で裏切られました

確かに『マトリックス』しかりアクションシーンはハリウッド版っぽいですが

テーマとかはまさに『ゴースト・イン・ザ・シェル』なのです

『攻殻機動隊』を読んだり視たりしたコトがナイヒトにはコノ『ゴースト』をまず理解するのがムズかしよね

『ゴースト』とは直接的な意味だと幽霊や亡霊なんだけど『攻殻機動隊』的には『自我』や『個性』『アイデンティティ』みたいな意味で使われてます

マンガも公安9課の刑事モノの背景に全身を義体化した主人公『草薙素子』がコノ『ゴースト』について常に自問したり外的な要因で考えさせられたりして物語は進んでいきます

原作者の士郎正宗も『GHOST IN THE SHELL』をタイトルにしようとしたのを編集者とのやりとりでサブタイトルにされたって逸話もあります

コレは単純に肉体(脳)が本人を識別するモノなのか?

自我や個性はソレまでの行動(記憶)がつくりあげたモノなのか?

AIとか人工知能がいろいろなヒトの考えを収集して自己で判断が出来るようになった場合

ソレは自我なのか?

ちょっと思想的にもなりかねないテーマをハリウッド版がリメイクしたコトに驚きと感動を覚えました

世代なのか?時代の変化でそうなったのか?はたまた世界中にパンデミックした『オタク』なのか?は解りませんが日本人的な考えを他のクニのヒトも理解できるなら感情や心情の共有化は可能なんじゃないかと思ってしまいました

日本人は戦争をしたクニとも仲良くなれるし

宗教や思想で争うコトもしない人種ですよね

こういった人種のカルチャーを全世界が理解できるなら

戦争や紛争、内線なんてなくなる時代がくるんじゃないかと

銃を撃ち合う映画を観ながら思ってしまいました(笑)

さて

映画自体のレビューをしましょうかね

とはいえなんかディスり気味のレビューになっちゃいそうなんだよね

コレが

まず1800円だした甲斐があったか?を言っときましょう

1800円出して映画館で観る価値はありました

やっぱし映画館って閉鎖的…とゆうかナニにも邪魔をされない空間じゃないですか

ソコに行って観るってのは家でDVD(ブルーレイ)で視るのとは雲泥の差があります

逆にコノ映画はDVD(ブルーレイ)が出ても直ぐには視ないかなぁ

映画的には観てよかったけど何度もみたくなるほどではなかったのが正直な感想です

さて

ココからは評論家でもなく『攻殻機動隊』をすべて熟知してるワケでもないヤツの戯れ言ですからダルくなったらブラウザをお閉じ下さい

今回のハリウッド版は『攻殻機動隊』のリメイクってゆうより

押井守リスペクトなリメイクって言ったほうがしっくりときます

押井守版『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』のオープニング曲がエンディングに使われてたりするんで確信犯です(笑)

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コレをみると映像なんかまるっきりの実写化だしね

しかしソノせいで(fumixが勝手に思ってるだけかも?の)整合性が崩れちゃってるんですよね

ココからは超ネタバレですよ

まずおはなしがちょっと簡素化し過ぎてます

先にも書いたようにテーマ的なコトは同じなんで映画の尺の中でいろんなオマージュを入れた結果

おはなしがありがちな感じになっちゃったのかな?

全体的な流れやおはなし自体には違和感はナイんだけど最後まで観ると「アレ?」って部分が多々あります

まず全身義体化実験で最初の成功例の『ミラ・キリアン(少佐)』がいきなり『公安9課』に配属されたのか?

政府との極秘プロジェクトの人間兵器開発だとしたら軍隊(攻殻機動隊の世界なら自衛軍かな?)だろ?

『公安9課』ってのは荒巻が集めたならず者の集まりなのは『攻殻機動隊』ファンなら知ってるし

『攻殻機動隊』を知らないヒトがみたら『公安9課』って「なんの部署なの?」ってなっちゃうんじゃね?

まぁ一応一番オフレコな部署に配属されたと納得しましょう

実験成功から1年後に『公安9課』で活躍する少佐

実は極秘の人体実験で選ばれた活動家『草薙素子』だった

たぶん政治犯なんで捕まったソノ後は闇に葬られても政府のチカラでなんとかなるって筋書きなんだろうな

コレも疑問なんですよ

『神山健治』版『攻殻機動隊・STAND ALONE COMPLEX』では『草薙素子』は幼い頃から義体化していて傭兵とかの戦闘経験がアルが故に『少佐』と呼ばれていたって整合性のアル過去を描いていました

仮に義体化をオトナになってからしたとしても戦闘経験がナイ活動家のオンナのヒトが1年で義体を駆使してあれだけの動きが出来るだろか?

コレも1年間の凄まじい訓練があったと納得するべきか?

そしてなにより

『クゼ』も出したい

『人形使い』の要素も入れたい

って一緒にしちゃったからゴーストハックも出来るほどのハッカーの『人形使い』が義体化失敗作の『クゼ』とゆうブレたキャラクターになってしまった

しかも

行動原理が『勝手に人体実験されて失敗して捨てられた復讐』ってのがどうもね

日本版『攻殻機動隊』ファンとしては物語が進んでくうちに「コノヒトはなんでこんなコトをしたのか?」ってトコロも面白味なんだよね

カッター(ハンカ・ロボテックス社社長)にも

「カラダの不自由なヒトが全身義体化で暮らせる時代を造りたかっただけだ!」とか私利私欲だけじゃなく曲がったエゴ正義感とかも欲しかったよなぁ

あと

スカーレット・ヨハンソンに『草薙素子』コスも期待してたんだよなぁ

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『光学迷彩用』のコスチュームは着ぐるみチックだったし…

多脚戦車は押井守版のが出てきたけどハリウッド版『タチコマ』も観たかったなぁ

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『たけし』さんは存在感がアリ過ぎて荒巻<ビートたけしだったなぁ

平日の昼間に観たら

お年寄りのカップルが多くて

「コノ映画理解出来ました?」って片っ端から聞きたくなっちゃったしなぁ

もう一度『押井守』版『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』をみたくなったなぁ

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最後に

日本版はどれも『ゴースト』についてみた側がそれぞれ答えを考える感じ(草薙素子も結論は出せない)だったのに対して

ハリウッド版は『過去の記憶を自分の存在証明にするのではなく、これから何をしようとするかが自分を決める』って結論づけちゃいました

コレがアメリカ人なのかな?


fumix評価★★★★☆
吹き替え版の声優陣が押井守版と神山健二版と同じだったんで加点してます(笑)





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